仮想通貨をプレゼントしたり、支払いに使ったりしたときに、自分や相手に仮想通貨の譲渡による税金がどれくらいかかるのか。損をしないためにも、正確なルールを把握しておくことが大切です。
こうした疑問に答えます。本記事の内容は以下の通りです。
- 仮想通貨の譲渡における課税・非課税の判断基準
- 具体的な譲渡益の計算方法と確定申告の手順
- 税務調査のリスクとペナルティを回避する方法
ビットコインの贈与税や、仮想通貨をもらった際にかかる税金など、取引の形態によって税金の扱いは異なります。
仮想通貨を譲渡した際は、売却時と同じように時価との差額が所得とみなされ、原則として納税の対象です。
この記事を読めば、仮想通貨の贈与税に関する複雑な課税ルールを正しく理解し、ペナルティを回避しながら適切に申告を進める方法が分かります。ぜひ最後までご覧ください。
仮想通貨の譲渡税金が発生する仕組み
仮想通貨の譲渡とは、有償や無償を問わずに自分の資産を他者へ移転させる行為全般を指します。一般的に売却して日本円に換えることだけが課税対象だと思われがちですが、税務上の定義はより広範囲です。
仮想通貨譲渡で得た利益は原則として仮想通貨の雑所得に分類され、総合課税の対象となります(ただし令和8年度改正所得税法の施行後は、国内登録業者を通じた特定暗号資産の取引に20.315%の申告分離課税が適用される予定です)。
正しい納税を行い申告漏れを防ぐために、どのようなケースが譲渡に該当するのか仮想通貨の税金のルールを踏まえて正確に把握しましょう。
| 譲渡の形態 | 内容 | 主に課される税金 |
|---|---|---|
| 法定通貨への売却 | 仮想通貨を売って日本円などの現金に換える | 所得税(雑所得) |
| 暗号資産同士の交換 | ビットコインでイーサリアムを購入するなど | 所得税(雑所得) |
| 商品・サービスの決済 | 仮想通貨を代金として支払い、商品を買う | 所得税(雑所得) |
| 第三者への贈与 | 家族や友人に無償で仮想通貨をプレゼントする | 受贈者:贈与税/贈与者:所得税(雑所得) |
売却だけでなく送金や贈与も含まれる
仮想通貨譲渡には、取引所での売却だけでなく他人への送金やプレゼントも含まれます。税法上の譲渡は資産の移転そのものを指すため、対価が発生しない無償のやり取りも課税の検討対象です。
具体的には以下のような売却以外の行為も、譲渡に関連する取引として扱われます。
- 他の仮想通貨との交換(例:BTCを売ってETHを買う)
- 買い物やサービス利用時の決済手段としての使用
- 知人や家族へのプレゼント(贈与)
ここで重要なのは、贈与の場面では受け取った側(受贈者)に贈与税がかかるだけでなく、贈与した側(贈与者)にも所得税が課される点です。
国税庁のFAQによれば、個人が贈与により暗号資産を移転させた場合、その贈与時における暗号資産の時価を総収入金額に算入することとされています(平成31年4月1日以後の譲渡から適用)。
送った側には所得税はかからないという誤解が多いため、十分注意してください。
自分のウォレット間送金は原則非課税
自分名義の口座やウォレット間で資産を移動させる場合は、原則として非課税です。資産の所有者が本人から変わっていないため、税法上の譲渡には該当しません。
例えば、以下のようなケースは課税対象になりません。
- 国内取引所から自分のハードウェアウォレットへ送金
- 海外取引所から国内取引所の自分名義の口座へ移動
- メタマスクなどの自己管理型ウォレット間での移動
ただし、送金時に発生する手数料を仮想通貨で支払った場合、その分は決済とみなされます。
利便性を求めてBTCをUSDTに換えてから送金すると、その時点で仮想通貨の送金にかかる税金が課税対象となるため注意してください。
家族間送金でも課税される場合がある
家族への送金であっても、名義が異なるウォレットへの移動は贈与や売買とみなされる場合があります。家族だから非課税という特別ルールはなく、第三者への譲渡と同様の基準で判断されるためです。
家族間での取引において注意すべき点は以下の通りです。
- 無償で送った場合:仮想通貨を受け取った家族に贈与税が課される可能性があります。年間の贈与額の合計が基礎控除額の110万円以内であれば、贈与税はかかりません。なお、贈与した側にも贈与時の時価で雑所得が計算され所得税が生じる点に留意が必要です
- 時価より著しく低い価額で譲渡した場合:時価よりも著しく低い価格で家族に売ると、時価との差額分が贈与とみなされることがあります。所得税法上は、対価が時価の70%相当額未満で譲渡した場合、時価の70%相当額を総収入金額に算入する取扱い(低額譲渡)があります
- 対価を支払って売買した場合:送った側には売却益への所得税がかかり、受け取った側は支払った金額を取得価額として管理します。
家族間であっても名義が異なる送金は、実質的な経済的利益の移転とみなされます。
後から税務署に指摘されないよう、取引の経緯と時価を正確に記録し、必要に応じて仮想通貨の相続税の論点もあわせて確認しておきましょう。
仮想通貨の譲渡で税金がかかるケース
仮想通貨(暗号資産)を誰かに渡したり、支払いに使ったりすると「資産の譲渡」と判断されます。取得価格より譲渡時の時価が高い場合、その差額に対して仮想通貨の譲渡に伴う税金が発生する仕組みです。
仮想通貨を譲渡する際、税金がかかる具体的な4つの場面を確認しましょう。
利益が出た状態で譲渡した場合
仮想通貨を売却して現金を受け取った際、利益が出ていれば所得税が課せられます。利益が出ている状態での譲渡は、その瞬間に課税対象となるため注意が必要です。
日本の税制では、資産を手放した時の時価と取得価格の差を利益と考えます。100万円で買ったビットコインを200万円で売却すると、差額の100万円が所得になる仕組みです。
- 取得価格の計算には移動平均法や総平均法を用いる
- 手元に現金が残らなくても納税義務が生じる場合がある
- 正確な損益計算のために日々の取引記録を保存する
含み益がある状態で他者に資産を移すと、仮想通貨の確定申告が必要になる可能性が高く、事前に仮想通貨の確定申告に必要な書類を準備しておくと安心です。
無償・低額で譲渡した場合
仮想通貨をもらった場合や、相場より安く譲り受けた際は受け取った側にビットコインに関する贈与税がかかります。年間110万円の基礎控除額を超えると、受贈者に納税義務が生じるルールです。
仮想通貨の贈与税を考える際は、1月1日から12月31日までの受取総額で判断します。評価基準は、贈与を受けた時点の時価を円換算した金額です。
贈与税の税率は累進構造で、財産の額に応じて10%から最大55%まで上昇します。直系尊属(親・祖父母など)から18歳以上の子・孫への贈与は「特例税率」、それ以外は「一般税率」が適用されます。
| 基礎控除後の課税価格 | 一般税率 / 控除額 | 特例税率 / 控除額 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 10% / 0円 | 10% / 0円 |
| 400万円以下 | 一般20% / 25万円(300万円以下は15% / 10万円) | 特例15% / 10万円 |
| 600万円以下 | 一般30% / 65万円 | 特例20% / 30万円 |
| 1,000万円以下 | 一般40% / 125万円 | 特例30% / 90万円 |
| 1,500万円以下 | 一般45% / 175万円 | 特例40% / 190万円 |
| 3,000万円以下 | 一般50% / 250万円 | 特例45% / 265万円 |
| 4,500万円以下 | 一般55% / 400万円 | 特例50% / 415万円 |
| 4,500万円超 | 一般55% / 400万円 | 特例55% / 640万円 |
また、60歳以上の親・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与については「相続時精算課税制度」を選択できます。
令和6年(2024年)分以後は同制度内にも年間110万円の基礎控除が新設され、累計2,500万円までの特別控除と組み合わせた贈与プランも検討できます。
仮想通貨をもらった税金について不安な場合は、その時のレートを必ず記録しておきましょう。
仮想通貨で買い物をした場合
仮想通貨を店での決済に使う行為も、保有していた資産の譲渡として扱われます。税務上は、仮想通貨を一度売却して日本円に変え、そのお金で商品を買ったとみなされるからです。
例えば、5万円で購入した通貨を使い15万円の家電を買うと、10万円の利益が発生したことになります。この利益は雑所得に分類され、他の所得と合算して税額が決まる流れです。
- 決済手数料は必要経費として差し引ける
- 商品代金には通常通り消費税がかかる
- 決済時の時価と取得価格の差額を計算する
買い物のたびに損益が発生するため、細かな決済記録を残し、決済手数料は仮想通貨の経費として漏れなく計上することが欠かせません。
NFT購入や他通貨交換をした場合
NFTの購入や他の銘柄への交換も、実質的な譲渡にあたり税金計算が必要です。デジタルアートやコレクティブルを取得する際のNFTの税金の取り扱いも同様です。
ビットコインでイーサリアムを買う場合は、ビットコインを一度売却したと判断され、仮想通貨の交換にかかる税金の対象となります。
- 他の通貨との交換:交換した通貨の時価から元の通貨の取得価格を引く
- NFTの購入:支払いに使った通貨の時価と取得価格の差額を計算する
なお、令和8年度の改正所得税法は2026年3月31日に成立しており、特定暗号資産の取引には20.315%の申告分離課税が導入されます(金商法改正施行の翌年、2028年1月開始が有力)。
ただし暗号資産同士の交換時の課税繰り延べは改正に含まれておらず、現行制度では交換のたびに損益計算が必要です。
仮想通貨の譲渡に関する税金を正しく納めるため、取引所外の動きも把握しておきましょう。
仮想通貨の譲渡税金を確認したら納税資金の準備方法を選ぶ
仮想通貨の譲渡で利益が出た場合、納税資金を作るための追加譲渡でも新たな損益が発生します。追加売却を重ねる前に、資金調達の選択肢を整理しましょう。
保有を続けたいBTCやETHがあるなら、売却額を増やす前にClendの担保借入も比較できます。担保移動や返済の履歴は別途管理し、税額が確定してから借入額を決めましょう。
仮想通貨の譲渡で税金がかからないケース
仮想通貨を第三者へ渡したり、別のウォレットへ移動させたりしても、必ずしも所得税が発生するわけではありません。日本の税制では、利益が確定したかどうかが課税の大きな判断基準です。
課税・非課税の主な判断基準は3点です。
- 自分名義の口座やウォレット間の移動
- 含み損が出ている状態での売却や交換
- 基礎控除内の第三者への贈与
自分名義ウォレットへの移動
国内取引所から海外取引所への送金や、自身のハードウェアウォレットへ資産を動かす行為は原則として課税対象外です。
- 自分の口座間で動かす際は所有権の移転がなく、利益を確定させたことにならない
- 税務上は単なる保管場所の変更とみなされ、資産の保有が継続していると判断される
ただし送金手数料を仮想通貨で支払った場合、その分は決済とみなされ損益計算の対象になります。自身の管理下にあるウォレット間の移動は、仮想通貨の贈与税や譲渡の課税には該当せず安心です。
含み益がない状態での譲渡
仮想通貨の譲渡時に含み益がなければ、所得税はかかりません。所得税は資産を手放した際の価額が、取得価額を上回っている場合にのみ課税される仕組みです。
含み損の状態や取得価格と同等の価格で譲渡した場合は、非課税となります。税務上の所得は収入から経費を差し引いた利益を指すため、利益がなければ課税対象になりません。
ビットコインを300万円で購入し、250万円へ値下がりした時に知人へ譲った場合は損失が出ているため税金は発生しません。
このように仮想通貨譲渡の税金は、譲渡行為そのものではなく利益に対して課税されるため、同年内の他の取引と組み合わせて仮想通貨の損益通算を検討する余地もあります。
利益が基準以下の場合
仮想通貨譲渡で利益が出ても、金額が一定基準以下なら所得税の確定申告が不要なケースがあります。代表的な例は、給与所得者の20万円ルールです。
年末調整を受ける給与所得者は、仮想通貨をもらった際や売却した利益を含む給与・退職所得以外の所得が年間20万円以下なら所得税の申告は不要です。
これは納税者と税務署の事務負担を軽減するために設けられた規定に基づきます。
副業のない会社員がビットコイン譲渡で年間15万円の利益を得た場合、所得税の申告は必要ありません。ただしこのルールは所得税のみに適用され、住民税は1円でも利益があれば申告が必要な点に注意しましょう。
仮想通貨の譲渡益の計算方法
仮想通貨を第三者へ譲渡したり決済に利用したりすると、生じた利益に税金がかかります。
日本の所得税法では、仮想通貨取引の利益は原則として雑所得に区分され、他の所得と合算して税額が決まる総合課税の対象です。
仮想通貨譲渡税金が発生する主なタイミングは次の4つです。
- 仮想通貨を日本円などの法定通貨へ売却したとき
- 仮想通貨で別の仮想通貨を購入または交換したとき
- 仮想通貨を商品やサービスの支払いに使用したとき
- 仮想通貨を贈与してプレゼントしたとき
日本円に換金せず他の通貨への交換や買い物に利用した時点で、譲渡とみなされ課税対象となります。一方、自身のウォレット間での移動は資産の所有者が変わらないため課税されません。
譲渡益の計算式
仮想通貨の譲渡益を算出する計算式は、売却価額から取得価額を差し引く構造です。取引形態ごとの計算方法は以下の通りです。
| 取引の形態 | 譲渡益(所得)の計算式 |
|---|---|
| 日本円への売却 | 売却価額 - 取得価額 |
| 他の仮想通貨への交換 | 交換時の時価(日本円換算) - 取得価額 |
| 商品・サービスの購入 | 支払い時の時価(日本円換算) - 取得価額 |
| 贈与(贈与者側) | 贈与時の時価(日本円換算) - 取得価額 |
| 低額譲渡(時価の70%未満で譲渡) | 時価の70%相当額 - 取得価額 |
例えば2万円で購入したビットコインで5万円分の支払いをした場合、差額の3万円が譲渡益です。他の通貨に交換する場合も、一度日本円に売却して別の通貨を買ったとみなして計算します。
また、贈与を受けた側がその後売却するときの取得価額は「贈与を受けた時点の時価」となります(贈与時に贈与者側ですでに譲渡損益が認識されているためです)。
ビットコイン贈与税などの課税ルールと併せて、贈与者・受贈者双方の課税関係を正しく把握することが重要です。
移動平均法と総平均法
仮想通貨の譲渡益計算では、1単位あたりの平均コストである取得価額の算出が重要です。国税庁は移動平均法と総平均法の2つの計算方法を認めています。
- 移動平均法:購入のたびに現在の保有総額と新たな購入金額を合計し、保有数量で割って単価をその都度更新する方法です。利益をリアルタイムで正確に把握しやすい反面、取引回数が多いほど計算が複雑になります。
- 総平均法:年間の購入総額を年間の購入数量で割り、1年間の平均単価をまとめて算出する方法です。年末にまとめて計算できる手軽さがある一方、期中の損益把握が難しい点がデメリットです。
一度選択した計算方法は原則として継続して適用しなければなりません。
個人の場合、評価方法の届出をしない場合は法定評価方法である総平均法が適用されますが、移動平均法を希望する際は税務署への届出が必要です。
実際の計算シミュレーション
具体的な事例を用いて譲渡益の計算を整理します。まずはビットコインを売却して利益が出るケースです。
- 1BTCを100万円で購入し、その後150万円で売却した
- 150万円(売却価額) - 100万円(取得価額) = 50万円(譲渡益)
次にビットコインをイーサリアムに交換する場合の計算です。
- 120万円で2BTCを購入(取得単価は1BTCあたり60万円)
- 1BTCを時価100万円のETHと交換
- 100万円(交換時の時価) - 60万円(取得価額) = 40万円(譲渡益)
最後に、贈与のケースです。
- 200万円で1BTCを購入し、時価250万円のタイミングで子へ贈与
- 贈与者:250万円 - 200万円 = 50万円が雑所得(所得税)
- 受贈者:250万円が贈与税の課税価格(基礎控除110万円控除後、特例税率を適用)
- 受贈者が将来売却する際の取得価額は250万円
仮想通貨贈与税や決済時の税金を正しく申告するには、取引時の時価を正確に把握する必要があります。
計算を誤ると追徴課税のリスクがあるため、履歴を保存し仮想通貨の税金シミュレーションなどの計算ツールの活用も検討してください。
仮想通貨の譲渡は税務署にバレる?
仮想通貨(暗号資産)を第三者にプレゼントしたり、知人に譲ったりした際、税務署に把握されるか不安に感じる方は多いでしょう。
結論として税務署は仮想通貨の取引実態を多角的なルートで把握しており、仮想通貨の税金はばれないと考えて無申告のまま放置するのは困難です。
仮想通貨の譲渡税金の関係について、なぜ情報が把握されるのか、その仕組みと法的な背景を解説します。
仮想通貨の譲渡は有償の売却だけでなく無償で相手に渡す贈与も含まれ、所得の区分は原則として雑所得(総合課税)です。
給与所得者の場合、給与・退職所得以外の所得が年間20万円を超えると申告が必要となります。
自分名義のウォレット間移動は課税されませんが、第三者へ移転した場合は時価に基づいた利益計算が必要です。
ビットコイン贈与税のように、受け取った側でも税金の検討が必要なケースに注意しましょう。
国内取引所は取引履歴が残る
国内の仮想通貨取引所を利用している場合、取引内容は確実に記録されています。税務署は国税通則法に基づく質問検査権を持っており、必要に応じて取引所へ情報の照会を行う仕組みです。
具体的に取引所が保持している情報は以下の通りです。
- 氏名、住所、生年月日などの本人確認情報
- 過去の入出金履歴および売買や送金の記録
- 年度末時点での資産残高
これらのデータはCSV形式等で出力可能であり、税務署は銀行口座の記録と照らし合わせて資金の流れを追跡します。
国内取引所経由の仮想通貨譲渡税金は、隠し通せると考えるのは非常にリスクが高いと言えるでしょう。
海外取引所でも申告義務がある
海外取引所を使えば日本の税務署には見えないだろうという考えは、大きな誤解です。日本の居住者は、世界中のどこで得た利益であっても日本で申告する義務があります。
OECDが策定した暗号資産報告枠組み(CARF:Crypto-Asset Reporting Framework)に基づく国際的な情報交換が進められています。
日本でも2026年1月以後の暗号資産取引から国内暗号資産交換業者等に対する非居住者情報の報告義務が開始され、2027年以降に各国税務当局間で情報が自動交換される見込みです。
実務的にも以下の理由で発覚のリスクがあります。
- 国内の銀行や取引所を起点とした入出金履歴から海外への送金が把握される
- マネーロンダリング対策による疑わしい取引の届出がなされる
- 税務調査時にパソコンやスマートフォンの履歴を確認される
仮想通貨をもらった際に税金が発生する場合も、海外取引所を利用したからといって納税義務は免除されません。適切な損益計算を行い、正しく申告することが不可欠です。
無申告時のペナルティ
仮想通貨贈与税や所得税を申告しなかった場合、本来の税金に加えて重いペナルティが課せられます。主なペナルティの種類と内容は以下の通りです。
| ペナルティの種類 | 課せられる主な条件 | 税率の目安 |
|---|---|---|
| 無申告加算税 | 期限までに申告しなかった場合 | 15%から30%(高額部分は加重) |
| 過少申告加算税 | 申告額が本来より少なかった場合 | 10%から15% |
| 重加算税 | 意図的な隠蔽や仮装があった場合 | 35%から40%(無申告の場合40%) |
| 延滞税 | 納税が期限より遅れた場合 | 納付までの日数に応じた年利 |
特に故意に利益を隠したと判定された場合の重加算税は、非常に負担が大きくなります。
安易に仮想通貨の税金の抜け道を探そうとする行為も、悪質なケースでは所得税法違反として刑事罰の対象となる可能性も否定できません。
税務署は過去数年分に遡って調査を行う権利を持っています。後から高額な追徴課税を求められないよう、譲渡が発生した際は速やかに確定申告を行いましょう。
まとめ
仮想通貨の譲渡によって利益が出た場合、原則として税金の課税対象となります。自分名義の口座間の移動は非課税ですが、商品の購入や第三者への送金は時価で計算しなければなりません。
ビットコインを家族や知人に贈る際は、受贈者に贈与税が、贈与者にも所得税(雑所得)が課される可能性があります。
「あげる側は無税」という誤解を持ったまま贈与を実行すると、後から多額の追徴税額が発生する場合があるため、十分注意してください。
仮想通貨をもらった際にかかる税金や、譲渡のルールをまとめたポイントは以下の通りです。
- 仮想通貨を第三者へ譲渡して利益が生じると、現行制度では原則として雑所得(総合課税)に分類される(改正法施行後は特定暗号資産に限り申告分離課税)
- 受贈者には贈与税、贈与者にも贈与時の時価に基づく所得税が課税される(受贈者の基礎控除は110万円)
- 自分名義のウォレット移動は非課税だが、家族間でも無償譲渡は贈与税の対象となる
- 税務署はCARFをはじめとした国際的な仕組みも活用しており、海外取引所の利用分も適切な申告が必要
この記事を通じて、どのようなケースで課税されるのか、損益計算の流れをご理解いただけたはずです。ルールに基づいた正しい申告と仮想通貨の節税の手段を組み合わせ、追徴課税のリスクを回避しましょう。
譲渡所得への高額課税を回避し、大切な資産を守り抜くために、Clendで資産を担保に預け、売却なしで流動性を手に入れる運用なども選択肢に入れましょう。
仮想通貨の譲渡益は原則として雑所得に区分され、給与などと合算して総合課税されます。損益通算は同一年内の雑所得の範囲に限られ、給与所得などとは相殺できません。なお、改正法施行後は特定暗号資産の取引に申告分離課税が適用され、3年間の損失繰越控除も導入されます。
取得価額の算出方法(総平均法・移動平均法)によって税額が変わるため、自分が採用している方法を事前に確認しておく必要があります。